速度No.1:世界最速のジェット機SR-71、瞬発力のF-15E、超音速巡航F-22

最高速度No.1のジェット機は? 比べてみよう
出典:USAF(米国空軍)US NAVY(米国海軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

ここでは、このブログで紹介している軍用機の最高速度を比較します。

音速超えの軍用機として、以下の5機を選んでいます。

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比較した対象機の選定理由と紹介

比較対象機数はあまり多くても分かりにくいため、以下の3機を主な対象とし、

最新機ということで、以下の2機を加えています。

世界最速のジェット機:SR-71ブラックバード

すでに退役していますが、今でも世界最速なのがSR-71ブラックバードです。

  • SR-71は偵察機です。
  • 燃料はSR-71専用燃料を使用し、エンジンは先端部分のスパイクコーンが、衝撃波対策のため前後方向に移動します。
SR-71ブラックバード

Blackbird arrives at Beale A SR-71 Blackbird soars above northern California. The Blackbird arrived at Beale Air Force Base, Calif, Jan. 7, 1966. (Courtesy photo)

図1 SR-71ブラックバード

出典:BEALE AFB(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

超音速巡航:F-22ラプター

F-22ラプターはF-117ナイトホークやF-35AライトニングIIと同様、レーダーや赤外線探知装置などからの隠密性が極めて高いステルス戦闘機です。

さらに、スラスト・ベクトル・ノズルを備え、機動性にも優れています。

  • 高いステルス性
  • アフターバーナーなしでのスーパークルーズ(超音速巡航)
  • STOL(短距離離着陸)が可能
F-22ラプター

Tampa Bay AirFest 2016 An F-22 Raptor from Tyndall Air Force Base, Fla., prepares to land at MacDill AFB, Fla., March 18, 2016, for AirFest 2016. The F-22 was set up as a static display for visitors to get a close-up look at the world’s best air dominance fighter. (U.S. Air Force photo/Airman 1st Class Cody R. Miller)

図2 F-22ラプター

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

最強のマルチロール戦闘機:F-15Eストライクイーグル

F-15Eストライク・イーグルは、空対空と空対地両方のミッションで運用できるデュアル・ロール・ファイター(マルチロール機)として設計されています。

  • 昼夜間、天候に左右されない戦闘能力を備えています。
  • これまでのF-15は主として空対空戦闘の役割でしたが、F-15Eストライク・イーグルは、空対空と空対地両方のミッションで運用できるデュアル・ロール・ファイターとして設計されています。
F-15Eストライク・イーグル

An F-15E Strike Eagle departs after receiving fuel from a KC-135 Stratotanker, over the northeastern United States, Aug. 24, 2022. The F-15E is a dual-role fighter designed to perform air-to-air and air-to-ground missions with an array of avionics and electronics systems that give it the capability to fight at low altitude, day or night and in all weather. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Hiram Martinez)

図3 F-15Eストライク・イーグル

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

戦闘機のベストセラー:F-16ファイティング・ファルコン

F-16ファイティング・ファルコンは、空対空と空対地の任務を遂行できるマルチロール戦闘機です。

  • F-15は保守的な設計でしたが、F-16は先進的な最新技術(フライ・バイ・ワイヤなど)を取り込み設計されています。
  • エンジン1基の小型の機体であり、機動性に優れています。
  • コストパフォーマンスに優れています。
F-16ファイティング・ファルコン

A U.S. Air Force F-16 Fighting Falcon flies over Afghanistan, March 17, 2020. The F-16 Fighting Falcon is a compact, multi-role fighter aircraft that delivers war- winning airpower to the U.S. Central Command area of responsibility. (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Matthew Lotz)

図4 F-16ファイティング・ファルコン

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

最新のステルス機:F-35AライトニングII

F-35AライトニングIIは、米国空軍の最新の第5世代戦闘機です。

  • 優れた空力性能と統合されたアビオニクスを備える次世代のステルス機
  • 米国空軍だけでなく同盟国にも提供されます。
F-35AライトニングII

Soaring above the clouds An F-35A Lightning II assigned to the 48th Fighter Wing at RAF Lakenheath, United Kingdom, flies alongside a KC-135 Stratotanker assigned to the 100th Air Refueling Wing at RAF Mildenhall, U.K., during a refueling mission over the North Sea, May 24, 2022. The F-35A is a fifth-generation fighter that provides the joint warfighter unprecedented global precision attack capability against current and emerging threats, while complementing the Air Force’s air superiority fleet. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Kevin Long)

図5 F-35AライトニングII

出典:USAF(米国空軍)のWebサイト<Home > News > Photos>からの画像

主要諸元で比べる

以下の5機の主な諸元を表(数値)で比較します。

最高速度は、以下の通りです。

SR-71(M3.2)>>F-15E(M2.5)>F-22とF-16(M2)>F-35A(M1.6)

  • 世界最速はマッハ3.2のSR-71ブラックバード(偵察機)
  • 戦闘機の最高速は、マッハ2.5のF-15Eストライクイーグル
  • 続いてマッハ2クラスのF-22ラプター
  • F-16ファイティング・ファルコンはマッハ2、F-35Aがマッハ1.6と続いています。

下表の諸元から、以下のことが分かります。

  • SR-71ブラックバードは、他の4機に比べかなり大きい(全長で約1.5倍)
  • F-15Eストライクイーグルのマッハ2.5以上は、アフターバーナー使用時(短時間ということ)
  • F-22ラプターは、マッハ1.5の超音速巡航が可能
  • F-16ファイティング・ファルコンとF-35AライトニングIIは、エンジン1基であり、F-15EストライクイーグルやF-22ラプターと比べると小型の機体です。
SR-71 F-22 F-15E F-16 F-35A
全長 32.73 m 18.9 m 19.44 m 14.8 m 15.7 m
全幅 16.94 m 13.56 m 13 m 9.8 m 10.7 m
全高 5.63 m 5.08 m 5.6 m 4.8 m 4.38 m
最高速度 マッハ3.2

3,916 km/h

マッハ2クラス

2,383 km/h

マッハ2.5以上

3,017 km/h

マッハ2

2,414 km/h

マッハ1.6

1,906 km/h

最大離陸重量 52,253 kg 38,000 kg 36,450 kg 16,875 kg 31,751 kg
エンジン推力 14,742 kg

28,544 kg(2基)

15,876 kg

31,752 kg(2基)

13,154 kg

26,308 kg(2基)

12,246 kg 19,504 kg

その他の諸元については、以下をご参照ください。

最高速度を図示してみる

数字だけでは分かりにくいので、以下の5機の主な諸元を図にしました。

F-15Eストライクイーグルはアフターバーナーを使用して短時間の最高速マッハ2.5となっていますが、SR-71ブラックバードがずば抜けて速いことが分かります。

  • SR-71ブラックバードは、偵察任務において、戦闘機だけでなくミサイルさえも届かない速度・高度を飛行する偵察機として設計されています。
最高速度(マッハ数)比較

最高速度(マッハ数)比較

図6 最高速度(マッハ数)比較

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まとめ

このブログで紹介している軍用機の最高速度を比較します。

音速超えの軍用機として、SR-71ブラックバードF-22ラプターF-15EストライクイーグルF-16ファイティング・ファルコンF-35AライトニングIIを選び、以下の項目で説明しました。

  • 比較した対象機の選定理由と紹介
    • 世界最速のジェット機:SR-71ブラックバード
    • 超音速巡航:F-22ラプター
    • 最強のマルチロール戦闘機:F-15Eストライクイーグル
    • 戦闘機のベストセラー:F-16ファイティング・ファルコン
    • 最新のステルス機:F-35AライトニングII
  • 主要諸元で比べる
  • 最高速度を図示してみる
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