B-1Bランサー:可変翼でステルスの長距離多目的超音速爆撃機

B-1Bランサー戦略爆撃機
出典:USAF(米国空軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

B-1Bランサー(Lancer)は、可変翼(トップガンで有名なF-14トムキャットも可変翼です)の戦略爆撃機です。

B-1Bランサーは、米国空軍の保有する様々な誘導武器と無誘導武器を大量に搭載できるだけでなく、機体はブレンディッド・ウィング・ボディとなっており、ステルス性にも優れています。

米国の戦略爆撃機部隊は、現在のB-1Bランサー、B-2スピリット、B-52Hストラトフォートレスの3機種から、開発中のB-21レイダーとB-52Hストラトフォートレスの2機種体制に変わっていくようです。

ここでは、可変翼の戦略爆撃機B-1Bランサーについて、主に米国空軍のWebサイトからの情報を元に説明します。

可変翼の戦略爆撃機B-1Bランサーとは

B-1Bランサー(Lancer)は、可変翼(トップガンで有名なF-14トムキャットも可変翼です)の戦略爆撃機です。

下図では、B-1Bランサーの主翼が前方に移動した状態です。

B-1Bランサー(Lancer)

Aug. 1 airpower summary: B-1Bs conduct precision strikes An Air Force B-1B Lancer flies over Iraq. The B-1B can rapidly deliver massive quantities of precision weapons against any adversary, anywhere in the world, at any time. (U.S. Air Force photo)

図1 B-1Bランサー(Lancer)

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米国空軍の保有する様々な誘導武器と無誘導武器を大量に搭載できるだけでなく、機体はブレンディッド・ウィング・ボディとなっており、ステルス性にも優れています。

B-1Bランサーの主な特徴

B-1Bランサーは、米国空軍の保有する誘導武器と無誘導武器の両方を搭載可能です。しかも通常兵器の最大の通常兵器搭載量(ペイロード)を持つ、マルチ・ミッション対応可能な米国の長距離爆撃機部隊の骨幹となっています。

B-1Bランサーには次の特徴により、長距離、機動性、高速性を実現するとともに、生存率(残存性)を高めています。

  • 主翼と胴体の一体化(ブレンディッド・ウィング・ボディ)
  • 可変ジオメトリーの主翼(可変翼)
  • アフターバーナー付きターボファン・エンジン(4基)

その他の特徴を列挙します。

  • 機首にある前方翼は、離着陸、空中給油、および一部の高高度兵器使用時に使用します。
  • 可変翼は、亜音速および超音速の高速飛行時に主翼が後退するほか、主翼を前方に移動させるとで低高度および高高度領域でのB-1Bの操縦性を向上させています。
  • B-1Bランサーは、速度と優れた操縦特性により、混成部隊にシームレスに組み込むことができます。
  • 大量のペイロード
  • 優れたレーダー・ターゲティング・システム(スナイパー・ポッド)
  • 長い滞空時間
  • 高い生存能力

これらの特徴を備えたB-1Bランサーは、あらゆる統合・複合部隊の重要な位置を占めています。

汎用性の高いマルチ・ミッション対応システム

B-1Bランサーの合成開口レーダーは、移動する車両を追跡、照準、交戦することができる他、自己照準や地形追従モードも備えています。

高精度の全地球測位システムを(GPS:Global Positioning System)搭載した慣性航法システムを備えており、地上の航法補助装置を使用せずに独自に航行し、目標を高い精度で捕捉することができます。

Link-16を備えた完全統合データリンク(FIDL:Fully Integrated Data Link)により、戦場での状況認識力向上と、見通しのきかない場所での安全な接続を実現しています。

限られた時間の中で、パイロットや乗員は複合航空作戦センター(The Combined Air Operations Center)や他の指揮統制資源(Other Command and Control Assets)から受信したターゲット・データ(目標情報)を使用して、迅速かつ効率的に新たなターゲットを捕捉・攻撃することができます。

電子戦装備

B-1Bランサーは、以下の電子戦装備により、敵対空域への侵入をサポートする統合された強固な防衛システムを形成することができます。

  • 自衛用電子妨害装置(自衛用のジャミング)
  • レーダー警告受信機(ALQ-161)
  • チャフとフレア・システム
  • 曳航式デコイシステム(ALE-50)

また、ALQ-161の対電子戦システムは、敵の脅威となるエミッター(反射波)の全スペクトルを検出・識別し、自動またはオペレーター入力により適切な妨害(ジャミング)が可能です。

スナイパー・ポッド

スナイパー・ポッド(Sniper Advanced Targeting Pod)は、長距離精密照準システムのことです。

B-1Bランサーだけにある装備ではありませんが、空対地の作戦支援において、広範囲のスタンドオフ・レンジから、ターゲットの特定、自律的な追跡、座標生成、精密な武器誘導を行い、B-1Bランサーの任務を支援します。

B-1Bランサー:スナイパー・ポッド

Eye in the sky A B-1B Lancer with a Sniper advanced targeting pod is parked on the flightline Oct. 22, 2010, at Ellsworth Air Force Base, S.D. The pod is a long-range precision targeting system that supports the B-1’s mission by providing positive target identification, autonomous tracking, coordinate generation and precise weapons guidance from extended standoff ranges supporting air to ground operations. (U.S. Air Force photo/Senior Airman Kasey Close)

図2 B-1Bランサー:スナイパー・ポッド

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圧倒的なペイロードによる多様な武器の運用

通常兵器に限ってみても、様々な武器(爆弾やミサイル)の大規模な運用が可能です。

諸元に一例を記載していますが、目的に応じ様々な組み合わせで運用することができます。

システムのアップグレード

B-1Bランサーのシステムや装備をベースに、以下のアップグレードに対応可能です。

  • レーダーの持続可能性(sustainability)と機能のアップグレードにより、より信頼性の高いシステムとなり、将来的には超高解像度機能と自動ターゲット認識機能を含むようにアップグレードされる可能性があります。
  • Link-16とFIDLの追加とそれに伴うコックピットのアップグレードにより、乗員はより柔軟で統合されたコックピット環境を手に入れることができ、将来の戦場においてより速く統合された運用が可能になります。
  • 航空機としての信頼性を向上させるために、老朽化してメンテナンスが困難な電子システムの交換。

写真で見るB-1Bランサー

B-1BランサーをUSAF(米国空軍)のWebサイトの写真を使い説明します。

機体形状

下図は、B-1Bランサーを上方から見た写真です。

  • ステルス性を考慮した機体形状となっています。
  • 機首の補助翼を確認できます。
  • 胴体の主翼部分から補助翼に滑らかにつながる特徴的な形状です。
B-1Bランサー:上方から

March 11 airpower summary: B-1Bs disrupt enemy plans A B-1B Lancer flies a combat patrol mission over Afghanistan recently. B-1Bs fly close-air-support missions for both Operation Enduring Freedom and Operation Iraqi Freedom. The B-1B is assigned to the 34th Expeditionary Squadron. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Aaron Allmon)

図3-1 B-1Bランサー:上から

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下図は、B-1Bランサーを横から見た写真です。

  • 薄い機体形状、翼と胴体が滑らかに結合されたブレンデッド・ウィイング・ボディの様子が分かります。
  • 主翼の全部と後部が下方に下がっていますが、これもB-1Bランサーの特徴の1つです。
B-1Bランサー:横から

Nov. 30 airpower summary: B-1Bs provide overwatch A B-1B Lancer aircraft taxis towards the main runway in preparation for takeoff from a Southwest Asia air base. The B-1B is capable of flying intercontinental missions without refueling. (USAF photo by Staff Sergeant Douglas Olsen)

図3-2 B-1Bランサー:横から(その1)

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下図は、飛行中のB-1Bランサーを横から見た写真です。

B-1Bランサー:横から(その2)

B-1Bs protect convoys A B-1B Lancer pulls alongside a KC-135 Stratotanker after receiving fuel over Afghanistan. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Angelique Perez)

図3-2 B-1Bランサー:横から(その2)

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下図は、B-1Bランサーを前から見た写真です。

  • 主翼や垂直尾翼の薄さがよくわかります。
  • 左右各2基のエンジンが搭載されているためmエンジンの空気取入口が横に長い形状となっています。
B-1Bランサー:前から(その1)

B-1B adapts, remains effective for 25 years A B-1B Lancer sits on the flightline at Dyess Air Force Base, Texas. The bomber has adapted to a new mission during the last 25 years. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Desiree N. Palacios)

図3-3 B-1Bランサー:前から(その1)

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もう1枚、B-1Bを前方から見た写真です。

  • 空気取入口が左右2個づつあることが分かります。
図3-3 B-1Bランサー:前から(その2)

220603-F-PS957-0290 A U.S. Air Force B-1B Lancer, assigned to the 34th Bomb Squadron, Ellsworth Air Force Base, waits on a taxiway at Andersen Air Force Base, Guam, after arriving for a Bomber Task Force mission June 3, 2022. Bomber Task Force missions contribute to joint force lethality and deter aggression in the Indo-Pacific by demonstrating the United States Air Force’s ability to operate anywhere in the world at any time in support of the National Defense Strategy. (U.S. Air Force Photo by Tech. Sgt. Chris Hibben)

図3-3 B-1Bランサー:前から(その2)

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下図は、B-1Bランサーを後方から見た写真です。

  • レンデッド・ウィイング・ボディにより、胴体から主翼や尾翼が滑らかにつながっているのがわかります。
  • 4基のエンジンを搭載した大型機であることが分かります。
B-1Bランサー:後ろから

B-52, B-1, B-2s participate in first integrated bomber operation in USPACOM AOR A U.S. Air Force B-1 Lancer takes off at Andersen Air Force Base, Guam, for an integrated bomber operation Aug.17, 2016. This mission marks the first time in history that all three of Air Force Global Strike Command’s strategic bomber aircraft are simultaneously conducting integrated operations in the U.S. Pacific Command area of operations. As of Aug. 15, the B-1 Lancer will be temporarily deployed to Guam in support of U.S. Pacific Command’s Continuous Bomber Presence mission. (U.S. Air Force photo by Tech Sgt Richard P. Ebensberger/Released)

図3-4 B-1Bランサー:後ろから(その1)

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後方からの写真をもう1枚、2023年5月の写真です。

  • 離陸時で、可変翼を開いた(広げた)状態です。
B-1Bランサー:後ろから(その2)

Two of a kind Two B-1B Lancers take off for a Weapons School Integration mission at Nellis Air Force Base, Nev., May 30, 2023. The U.S. Air Force Weapons School teaches graduate-level instructor courses that provide advanced training in weapons and tactics employment to officers and enlisted specialists of the combat and mobility air forces. (U.S. Air Force photo by William Lewis)

図3-4 B-1Bランサー:後ろから(その2)

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下図は、B-1Bランサーを下から見た写真です。

機体下面の様子がよくわかります。

  • 主翼を広げた状態(前方に移動させた状態)です。
  • 機首の補助翼、空気取入口から4基のエンジンを介して排気口までのレイアウトが分かりやすいです。
  • 機首から主翼、主翼から胴体、尾部まで滑らかなデザインとなっていることが分かります。
B-1Bランサー:下から

Dec. 3 airpower summary: B-1B bombs enemy in Afghanistan A B-1B Lancer takes off. A B-1B employed guided bomb unit-31s Dec. 3 against enemy mortar positions located in Asadabad, Afghanistan. A joint terminal attack controller in the area declared the mission as successful as the bombs impacted on the intended targets. (U.S. Air Force photo/Senior Airman Michael B. Keller)

図3-5 B-1Bランサー:下から(その1)

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下図は、バンクしているB-1Bランサーの下側の写真です。

B-1Bランサー:下から(その2)

Air strikes hit more than 40 targets in Iraq A B-1B Lancer from the 9th Expeditionary Bomb Squadron pulls away from a KC-135 Stratotanker from the 22nd Expeditionary Air Refueling Squadron at Manas Air Base, Kyrgyzstan, after receiving fuel over Afghanistan. Two B-1Bs hit reported al-Qaida safe havens Jan. 10 in Arab Jabour, Iraq. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Angelique Perez)

図3-5 B-1Bランサー:下から(その2)

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離陸

下図は、B-1Bランサー離陸時の写真です。

B-1Bランサー:上方から

Mission started A U.S. Air Force B-1B Lancer assigned to the 34th Expeditionary Bomb Squadron takes off from Andersen Air Force Base, Guam, in support of a Bomber Task Force mission, Feb. 21, 2023. The BTF missions demonstrate the bomber’s ability to rapidly deploy anywhere, anytime and provide lethal precision global strike options for combatant commanders. (U.S. Air Force photo by 2nd Lt. Michael Caggiano)

図4 B-1Bランサー:離陸(その1)

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離陸時の写真をもう1枚紹介します。

  • 4基のエンジンの配置が分かります。
  • ウェポンベイ、主翼、エンジン、及び、胴体後部と尾翼のレイアウトが分かります。
  • 機首の補助翼が小さいと思っていましたが、胴体部のボリュームに対して機首が長いのでこの大きさで十分なのかもしれません。
図4 B-1Bランサー:離陸(その2)

Off we go … A U.S. Air Force B-1B Lancer takes off at Royal Air Force Fairford, United Kingdom, June 7, 2023, during a Bomber Task Force rotation. The rotation of strategic bombers into the theater enables interoperability and enhances operational readiness in support U.S. National Defense Strategy objectives through strategic predictability and operational unpredictability. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Josiah Brown)

図4 B-1Bランサー:離陸(その2)

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着陸

下図は、B-1Bランサー着陸時の写真です。

  • 水平尾翼と垂直尾翼の様子が分かる写真です。
  • 垂直・水平尾翼は、ステルス性が考慮された配置となっています。
  • 水平尾翼は、左右の尾翼全体が独立的に可動します。
B-1Bランサー:尾翼(垂直・水平尾翼)

Oct. 7 airpower summary: B-1Bs strike anti-Afghan forces A B-1B Lancer goes full flaps and hits the brakes to stop after completing another combat mission recently. The B-1B is deployed from Ellsworth Air Force Base, S.D., to an undisclosed air base in support of Operations Iraqi and Enduring Freedom. (U.S. Air Force photo/Tech. Sgt. Michael Boquette)

図5 B-1Bランサー:着陸

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可変翼

B-1Bランサーの外観上の大きな特徴が可変翼です。

有名な可変翼と言えば、映画トップガンのF-14トムキャットだと思います。F-14トムキャットは、艦載機として長射程ミサイルに加え、コンピュータ制御の可変翼による高い機動力を発揮していました。

B-1Bランサーは、高速航行と低速(爆撃時)安定性を両立させるために可変翼が採用されたようです。

  • 可変翼の移動範囲は、15~67.5度のようです。

下図は、主翼が前方にある低速時の写真です。

B-1Bランサー:可変翼(その1)

Aug. 27 airpower summary: B-1B destroys enemy position A B-1B Lancer flies a combat patrol over Afghanistan in support of Operation Enduring Freedom. The B-1B has the capability to carry guided and unguided weapons and deliver massive quantities of precision and non-precision weapons against specific targets. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Aaron Allmon)

図6 B-1Bランサー:可変翼(その1)

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下図は、主翼が後方にある高速時の写真です。

B-1Bランサー:可変翼(その2)

Bomber power INDIAN SPRINGS AIR FORCE AUXILIARY FIELD, Nev. – A B-1 Lancer performs a fly-by during a firepower demonstration here recently. The bomber is from the 7th Bomb Wing at Dyess Air Force Base, Texas. (U.S. Air Force photo by Master Sgt. Robert W. Valenca)

図6 B-1Bランサー:可変翼(その2)

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機首の補助翼

下図は、B-1Bランサーの補助翼の写真です。

  • 機首の左右に小型の補助翼があります。
  • 機首の補助翼は、離着陸、空中給油や一部の高高度兵器などで使われることから、機体の安定性を高める役割があるようです。
  • 操縦席前方中央にあるのが空中給油口です。
B-1Bランサー:機首の補助翼(その1)

B-1B Lacer conduct training in East China Sea A 9th Expeditionary Bomb Squadron B-1B Lancer flies over the East China Sea, May 6, 2020, during a training mission. The 9th EBS is deployed to Andersen Air Force Base, Guam, as part of a Bomber Task Force supporting Pacific Air Forces’ strategic deterrence missions and commitment to the security and stability of the Indo-Pacific region. (U.S. Air Force photo by Senior Airman River Bruce)

図7 B-1Bランサー:機首の補助翼(その1)

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下図は、補助翼を横から見た写真です。

B-1Bランサー:機首の補助翼(その2)

140121-F-LP948-002 The first newly-upgraded operational B1-B Lancer arrives Jan. 21, 2014, at Dyess Air Force Base, Texas. The B-1B Lancer was recently upgraded with a new Integrated Battle Station. The IBS is a combination of three different upgrades, which include a Fully Integrated Data Link, a Vertical Situation Display upgrade, and a Central Integrated System upgrade. These three modifications fall under the IBS initiative, which is slated to be installed concurrently through 2019. (U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Richard Ebensberger)

図7 B-1Bランサー:機首の補助翼(その2)

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空中給油

B-1Bランサーの航続距離は、諸元では大陸間(Intercontinental)ですが、空中給油ができるので、極論すれば乗員の体力的・精神的限界まで飛び続けられるということです。

下図は、KC-135ストラトタンカーから空中給油を受けるB-1Bランサーの写真です。

B-1Bランサー:空中給油

140923-F-YQ276-364 A KC-135 Stratotanker from Fairchild Air Force Base refuels a B-1B Lancer during a training exercise Sept. 23, 2014, over South Dakota. For more than 50 years the KC-135 has provided the core aerial refueling capability for the Air Force. The aircraft can travel up to 1,500 miles with 150,000 pounds of transfer fuel, which enables the Air Force to project rapid, flexible military power. The B-1B is assigned to Ellsworth Air Force Base, South Dakota. (U.S. Air Force photo by Senior Airman Mary O’Dell)

図8 B-1Bランサー:空中給油

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ウェポンベイ(武器庫)

下図は、B-1Bランサーの後方から見た写真です。

  • ウェポンベイの扉が開いています。
  • 様々な武器を機体内に格納することでステルス性を確保すると共に高速飛行にも役立っています。
B-1Bランサー:ウェポンベイ

Massive bomber overhead Airmen check over a technical order while working on a B-1B Lancer during a Phase II Operational Readiness Inspection Oct. 15, 2010, at Ellsworth Air Force Base, S.D. Maintenance Airmen use the technical orders to ensure safety and accuracy. The Airmen are assigned to the 28th Aircraft Maintenance Squadron. (U.S. Air Force photo/Airman 1st Class Anthony Sanchelli)

図9 B-1Bランサー:ウェポンベイ

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ミサイル等の発射

下図は、B-1Bランサーが試験飛行後に、ペイロードとして積んでいた不活化(起爆しないようにした)弾薬を投下している写真です。

  • B-1Bランサーは、非常に大きくかつ様々な弾薬(爆弾やミサイルなど)に対応できます。
B-1Bランサー:弾薬投下

Lancer delivers payload EDWARDS AIR FORCE BASE, Calif. — A B-1B Lancer releases a payload of inert weapons here, after its record breaking flights. The B-1B unofficially set and broke almost 50 new world speed records during the air show Oct. 25 and 26. (U.S. Air Force photo by Steve Zapka)

図10 B-1Bランサー:弾薬投下

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フレア

下図は、B-1Bランサーがフレア(照明弾)を発射した写真です。

B-1Bランサー:フレア

Flares away! A U.S. Air Force B-1B Lancer, assigned to 34th Expeditionary Bomb Squadron, deploys flares during a Bomber Task Force mission over the Pacific Ocean, June 25, 2022. Bomber Task Force missions provide opportunities to train alongside our allies and partners to build interoperability and bolster our collective ability to support a free and open Indo-Pacific. (U.S. Air Force photo by Master Sgt. Nicholas Priest)

図11 B-1Bランサー:フレア

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B-1Bランサーの歴史

B-1Bランサーの開発や運用について説明します。

はかせ
はかせ

波乱万丈といってもよさそうです。

B-1Bランサーだけでなく、F/A-18スーパーホーネットもそうなので、軍用機の開発とはその様なものなのかと・・・。

1970年代:B-1Aの開発と中止

B-1Aは、B-52の後継機として1970年代に開発されました。

長距離かつ高速(マッハ2.2)の戦略爆撃機として、1970年代半ばに4機の試作機が開発・試験されましたが、生産に入る前の1977年に計画は中止されました。

飛行試験は1981年まで続けられています。

1980年代:B-1Bの開発

B-1Bは、1981年に当時のレーガン政権で開発を開始したB-1Aの改良型です。

B-1Aとの主な変更点は、次の通りです。

  • 積載量を33,565kg増やすための構造変更
  • レーダーの改良
  • レーダー断面積の桁違いの縮小

このレーダー断面積(RCS:radar cross section)低減の一環として、空気取入口(インレット)の形状が大幅に変更され、最高速度はマッハ1.2に低下しています。

1984年~1988年:初飛行から最後の納入まで

  • 1984年10月:量産型B-1B初飛行
  • 1985年6月:B-1B初号機納入
  • 1986年10月:初期運用能力を獲得
  • 1988年5月:最後のB-1B納入

1990年代:B-1Bの核ミッション廃止

1994年、B-1の核任務(nuclear mission)が廃止されました。

2000年代:通常兵器への転換

米国空軍は核戦力を維持するための資金を一切使いませんでしたが、B-1Bランサーは2007年まで核武装した重爆撃機とみなされていました。

  • 2007年11月:旧START条約により通常兵器への転換開始
  • 2011年3月:新START条約により2011年3月に通常兵器への転換完了

通常兵器への転換は、次の様に進められました。

  • 第1段階:B-1Bのパイロンアタッチメントの後部に金属製の円筒形スリーブを溶接することで、B-1Bに空中発射巡航ミサイルのパイロンを取り付けることができなくなりました。
  • 第2段階:B-1Bの各ウェポンベイにある2つの核武装専用ケーブルコネクタが取り外され、プレアーム信号(アーミングできなくなった)が兵器に届かなくなりました。

B-1Bの保有する世界記録

B-1Bは、速度、積載量、航続距離、上昇時間など、同クラスの世界記録を50近く保持しています。

全米航空協会(The National Aeronautic Association)によると、B-1Bランサーは1994年の最も記憶に残る10の記録飛行の1つを達成したと評価しています。

最新の記録は2004年に公式に発表されました。

B-1Bランサーの諸元

米国空軍のWebサイトの情報から主要諸元を下表に示します。

全長44.5 m
全高10.4 m
全幅主翼前方時:41.8 m

主翼後退時:24.1 m

エンジン
  • GE製F101-GE-102
  • アフターバーナー付ターボファンエンジン
  • 推力:13,607 kgf以上 (1基当たり)
  • 推力:54,428 kgf以上 (4基)
重量86,183 kg
最大離陸重量216,326 kg
最大搭載重量34,019 kg(ペイロード)
速度1,448 km/h以上 (マッハ1.2以上)
高度9,144 m以上
航続距離Intercontinental(大陸間)
燃料搭載容量120,326 kg
武装(例)正確な和訳が分からないので英語表記としています。

  • 84 500-pound Mk-82 or 24 2,000-pound Mk-84 general purpose bombs;
  • up to 84 500-pound Mk-62 or 8 2,000-pound Mk-65 Quick Strike naval mines;
  • 30 cluster munitions (CBU-87, -89, -97) or 30 Wind-Corrected Munitions Dispensers (CBU-103, -104, -105);
  • up to 24 2,000-pound GBU-31 or 15 500-pound GBU-38 Joint Direct Attack Munitions;
  • up to 24 AGM-158A Joint Air-to-Surface Standoff Missiles;
  • 15 GBU-54 Laser Joint Direct Attack Munitions
乗員機長、パイロット、ウェポン・システム・オフィサー2名

参考リンク

この記事は、主に以下のWebサイトの情報をまとめています。

英文サイトを和訳していることと、私の理解した内容なので正確な情報は、以下の情報をご参照ください。

  • USAF(米国空軍)のB-1Bランサー(Lancer)の紹介ページ

まとめ

B-1Bランサー(Lancer)は、可変翼の戦略爆撃機で、米国空軍の保有する様々な誘導武器と無誘導武器を大量に搭載できるだけでなく、機体はブレンディッド・ウィング・ボディとなっており、ステルス性にも優れています。

米国の戦略爆撃機部隊は、現在のB-1Bランサー、B-2スピリット、B-52Hストラトフォートレスの3機種から、開発中のB-21レイダーとB-52Hストラトフォートレスの2機種体制に変わっていくようです。

ここでは、可変翼の戦略爆撃機B-1Bランサーについて、主に米国空軍のWebサイトからの情報を元に以下の項目で説明しました。

  • 可変翼の戦略爆撃機B-1Bランサーとは
    • B-1Bランサーの主な特徴
    • 汎用性の高いマルチ・ミッション対応システム
    • 電子戦装備
    • スナイパー・ポッド
    • 圧倒的なペイロードによる多様な武器の運用
    • システムのアップグレード
  • 写真で見るB-1Bランサー
    • 機体形状
    • 離陸
    • 着陸
    • 可変翼
    • 機首の補助翼
    • 空中給油
    • ウェポンベイ(武器庫)
    • ミサイル等の発射
    • フレア
  • B-1Bランサーの歴史
    • 1970年代:B-1Aの開発と中止
    • 1980年代:B-1Bの開発
    • 1984年~1988年:初飛行から最後の納入まで
    • 1990年代:B-1Bの核ミッション廃止
    • 2000年代:通常兵器への転換
    • B-1Bの保有する世界記録
  • B-1Bランサーの諸元
  • 参考リンク
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