F/A-18スーパーホーネット:映画トップガン2代目の艦載機

F/A-18スーパーホーネット 艦載機
出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイトからの画像(加工しています)

映画初代トップガンの主役機はF-14トムキャットですが、2022年5月公開されたトップガン2作目の主役機が、F/A-18スーパーホーネットです。

F/A-18スーパーホーネットは、米国空軍のF-15イーグルやF-22とは違い、米国海軍の艦載機です。

F/A-18スーパーホーネットは、いわゆるレガシーホーネットが近代化されてスーパーホーネットになったと思っていたのですが、実態としてはレガシーホーネットとは別物です。

2021年8月には、米国海軍にF/A-18スーパーホーネットのBlockIII初号機が納入されています。F/A-18スーパーホーネット・ファミリーの電子戦機EA-18Gグラウアー( Growler)もあります。

以下、主に米国海軍のWebサイトからの情報を元に写真で説明します。

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映画トップガン2代目の艦載機F/A-18スーパーホーネットとは

F/A-18スーパーホーネットの説明をする前に、その前身となるF/A-18ホーネットについて説明します。

F/A-18ホーネット(A-D)

F/A-18ホーネットは米国初の全天候型戦闘攻撃機であり、戦闘機としての能力を損なうことなく、阻止行動や近接航空支援などの伝統的な攻撃機として設計されました。

F/A-18ホーネット(A-D)は、海兵隊、米国海軍や海軍飛行デモンストレーション・チームのブルーエンジェルス(Blue Angles)他、様々な艦隊支援任務に採用されています。

F/A-18ホーネット(A-D)は、運用開始の初期段階での実戦においてその能力と多用途性を発揮しました。

  • 敵戦闘機の撃墜と敵目標の爆撃を同一任務内で実施
  • 攻撃戦闘機としての有効性

また、地対空ミサイルの直撃を受けたホーネットが迅速に修理され、翌日には再び飛行したことは、同機の堅牢性と生存性をさらに確固たるものにしました。

F/A-18ホーネット(A-D)は、海兵隊の戦術航空の主力機であり、世界中での作戦展開を支えています。これらのF/A-18ホーネット(A-D)は、2030年に予定されているF-35CライトニングIIへの移行完了まで、海兵隊の主要なプラットフォームとして機能することになります。

F/A-18(E/F)スーパーホーネット

1999年、F/A-18(E/F)スーパーホーネットは、F-14トムキャットの後継機として就役しました。

F/A-18(E/F)スーパーホーネットは、制空権、護衛戦闘機、偵察機、空中給油機、近接航空支援機、防空制圧機、昼夜を問わない精密打撃機として、様々な任務において高い適応能力を発揮するF/A-18プログラム開始以来、2回目の大規模なモデル・アップグレードした機体です。

F/A-18(E/F)スーパーホーネットには単座のF/A-18Eと複座のF/A-18Fがあり、各々F/A-18Cホーネット(単座)とF/A-18Dホーネット(複座)が耐用年数を迎え退役する際の後継機として設計された、高性能、双発、ルチミッションの戦術機です。

F/A-18(E/F)スーパーホーネットは、現在の米国海軍の戦闘機護衛および阻止任務の要件を満たすように設計されており、艦隊の防空および近接航空支援の役割を維持するだけでなく、空中給油機や艦上対戦哨戒機と使われているS-3ヴァイキングに取って代わる能力が証明されています。

また、これからの高度な脅威に対して重要な打撃戦闘機としての役割を継続するために必要な航続距離の延長と空母適性の向上が含まれています。

F/A-18スーパーホーネット(Super Hornet)

220122-N-NO874-1044 MEDITERRANEAN SEA (Jan. 22, 2022) An F/A-18E Super Hornet, attached to the “Blue Blasters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 34, flies over the Mediterranean Sea, Jan. 22, 2022. The Harry S. Truman Carrier Strike Group is on a scheduled deployment in the U.S. 6th Fleet area of operations in support of naval operations to maintain maritime stability and security, and defend U.S., allied and partner interests in Europe and Africa. (U.S. Navy photo courtesy of Strike Fighter Squadron 11)

図1 F/A-18スーパーホーネット(Super Hornet)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

F/A-18スーパーホーネットとレガシーホーネットの外見上の違い

F/A-18スーパーホーネットとレガシーホーネットの外見上の違いは、一見分かりにくいのですが大きく次の点が異なります。

  • 機体の大きさ:
    • F/A-18スーパーホーネットは大型化しています。
  • 空気取り入れ口の形状:
    • レガシーホーネットの空気取入口は楕円形上ですが、スーパーホーネットは台形になっています。
    • ステルス性向上のための変更です。

F/A-18(E/F)スーパーホーネットのブロックII

F/A-18 E/FブロックIIスーパーホーネットは、2001年から就役している間に数多くの能力向上技術を取り入れ、米国海軍の空母航空団の基幹や艦隊内の主力機として高い評価を得ています。

F/A-18E/FブロックIIの最終生産機は、2020年4月に米国海軍に引き渡されています。

F/A-18(E/F)スーパーホーネットのブロックIII

最新のブロックIIIアップグレードはには、主に次のことが含まれています。

  • プラットフォームの耐用年数と航続距離の延長
  • 先進的なコックピットシステム
  • レーダー断面積の縮小
  • 先進的なネットワークインフラ

2020年6月、ボーイング社は、米国海軍に2機のF/A-18ブロックIIIスーパーホーネット試験機を米海軍に引き渡しています。試験成功後に生産は試験成功後に開始され、2024年まで78機の新造F/A-18ブロックIIIジェット機を米海軍に提供する契約を結んでいます。

ブルーエンジェルス

米国海軍のブルーエンジェルスは、1984年からF/A-18ホーネットを使っていました。

2020年からF/A-18スーパーホーネットへの移行を開始しました。

米国以外での運用

F/A-18ホーネットとスーパーホーネットは、カナダ、オーストラリア、フィンランド、クウェート、マレーシア、スペイン、スイスを含む7つの国々で運用されています。

F/A-18スーパーホーネットの主な特徴

F/A-18スーパーホーネットの主な特徴を列挙します。

  • 全天候型
  • 双発
  • マルチミッション
  • 空母に適した戦術機

戦闘機としては、主に戦闘機の護衛や艦隊防空に使用されます。

攻撃機としては、戦力投射(戦闘の実施)、阻止、近接・深層航空支援に使用されます。

以下、F/A-18(E/F)スーパーホーネットのブロックIIIの特徴を列挙します。

コンフォーマル・フューエル・タンク(CFT)

機体に沿って取り付けられた(機体と一体になるように作られた)燃料タンクです。

  • 空気抵抗を抑えつつ、1,587kgの燃料を搭載可能であり、航続距離、速度アップ、搭載重量の増加に対応できます。

次世代型コクピット(レーダー強化と大型の多機能ディスプレイ)

強化されたレーダーと大型の多機能ディスプレイが装備された次世代型コクピットシステムを備えています。

  • 新型の10 x 19インチのタッチスクリーンディスプレイにより、複数の遠距離にある目標を、追跡できます。

ブロック II IRST(赤外線捜索・追尾)

アクティブ・フェーズド・アレイ・レーダーとは別系統で、IRST(赤外線捜索・追尾)により遠距離からの脅威(敵機など)を発見できます。

  • F/A-18スーパーホーネットがセンサーの様に機能し、発見した脅威の情報をネットワーク間で共有し利用できます(データリンク機能)。
はかせ
はかせ

最近の戦闘機には程度の差こそあれ、標準的な機能となっています。

高度なネットワーク・インフラ

コンピューティングパワー(DTP-N)、ネットワークスループット(TTNT)、センサー/プラットフォームの統合を改善するシステムでネットワーク機能が強化され、自機の内外で大量のデータを利用できます。

  • DTP-N:Open Architecture, Multi-level secure processor
  • TTNT:High Throughput, Low Latency Data Link

また、他のプラットフォーム(F/A-18スーパーホーネットなど)から目標情報を受信する機能も強化されています。

新しい機体は9,000時間以上の寿命

ブロックIIIにアップデートすることで、機体寿命が3,000時間伸び、9,000時間以上の寿命になりました。

はかせ
はかせ

F/A-18スーパーホーネットは、艦載機なので着艦は発射ですし、着艦は甲板にぶつける様にさえ見えますので、空軍機と比べると脚の頑丈さが違います。

写真で見るF/A-18スーパーホーネット

F/A-18スーパーホーネットをUS NAVY(米国海軍)のWebサイトの写真を使い説明します。

機体形状

下図は、機体上方からの写真です。

  • 細い機首、操縦席付近から主翼へとつながるストレーキの形状が分かります。
F/A-18スーパーホーネット:上方から

220807-N-CH260-1880 PACIFIC OCEAN (Aug. 7, 2022) An F/A-18E Super Hornet, assigned to the “Vigilantes” of Strike Fighter Squadron (VFA) 151, flies alongside the Nimitz-class aircraft carrier USS Abraham Lincoln (CVN 72) during an air power demonstration for embarked guests. The Abraham Lincoln Carrier Strike Group is underway conducting routine operations in the U.S. 3rd Fleet. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Kassandra Alanis)

図2-1 F/A-18スーパーホーネット:上方から

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

下図は、正面からの写真です。

  • 主翼を上方に90ど曲げていますが、空母での移動や格納時には、主翼を90度曲げています。
  • 空気取入口の形状が分かります。
  • ストレーキが滑らかに主翼へとつながっていることが分かります。
F/A-18スーパーホーネット:正面から

230606-N-CO784-1624 NORWEGIAN SEA (June 6, 2023) Aviation Boatswain’s Mate (Handling) 1st Class Alex Williams, from Houston, assigned to the world’s largest aircraft carrier USS Gerald R. Ford (CVN 78) air department, directs an F/A-18E Super Hornet attached to the “Tomcatters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 31 on the flight deck, June 6, 2023. VFA-31 is deployed aboard CVN 78 as part of Carrier Air Wing (CVW) 8. Gerald R. Ford is the U.S. Navy’s newest and most advanced aircraft carrier, representing a generational leap in the U.S. Navy’s capacity to project power on a global scale. The Gerald R. Ford Carrier Strike Group is on a scheduled deployment in the U.S. Naval Forces Europe area of operations, employed by U.S. Sixth Fleet to defend U.S., allied, and partner interests. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Nolan Pennington)

図2-2 F/A-18スーパーホーネット:正面から

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

下図は側面の写真です。

  • 写真右下の僚機から撮影した写真のようです。
  • ストレーキが操縦席付近から主翼になめらかにつながっていることを確認できます。
F/A-18スーパーホーネット:側面から

220122-N-NO874-1007 MEDITERRANEAN SEA (Jan. 22, 2022) An F/A-18E Super Hornet, attached to the “Blue Blasters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 34, flies over the Mediterranean Sea, Jan. 22, 2022. The Harry S. Truman Carrier Strike Group is on a scheduled deployment in the U.S. 6th Fleet area of operations in support of naval operations to maintain maritime stability and security, and defend U.S., allied and partner interests in Europe and Africa. (U.S. Navy photo courtesy of Strike Fighter Squadron 11)

図2-3 F/A-18スーパーホーネット:側面から

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下図は機体下面の写真です。

  • 主翼と水平尾翼の形状が分かります。
  • 細い機首をはさみ込むように2基のエンジンが設置されています。
F/A-18スーパーホーネット:下方から

210703-N-DW158-1194 ARABIAN SEA (July 3, 2021) An F/A-18E Super Hornet fighter jet, attached to the ?Royal Maces? of Strike Fighter Squadron (VFA) 27, flies over aircraft carrier USS Ronald Reagan (CVN 76), not pictured, during flight operations in the Arabian Sea. The Ronald Reagan Carrier Strike Group is deployed to the U.S. 5th Fleet area of operations in support of naval operations to ensure maritime stability and security in the Central Region, connecting the Mediterranean Sea and Pacific Ocean through the western Indian Ocean and three strategic choke points. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Gray Gibson)

図2-4 F/A-18スーパーホーネット:下方から

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

空母からの発艦

空母からの発艦を見ていきます。

下図は、F/A-18スーパーホーネット発艦時の写真です。

  • 脚を縮めた状態で空母のカタパルトに固定されます。
F/A-18スーパーホーネット:発艦(その1)

230103-N-DU622-1023 PHILIPPINE SEA (Jan. 3, 2023) An F/A-18E Super Hornet from the Mighty Shrikes of Strike Fighter Squadron (VFA) 94 prepares to launch from the aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68). Nimitz is in U.S. 7th Fleet conducting routine operations. 7th Fleet is the U.S. Navy’s largest forward-deployed numbered fleet, and routinely interacts and operates with 35 maritime nations in preserving a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Justin McTaggart)

図3 F/A-18スーパーホーネット:発艦(その1)

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カタパルトの力を加えて一気に加速していきます。

  • カタパルトは蒸気の力で動いているため、白い水蒸気が見えます。
  • カタパルトの力とF/A-18スーパーホーネットの推力とのバランスなど、空母運用に必要な隠れた技術力の1つだと考えています。
F/A-18スーパーホーネット:発艦(その2)

230125-N-EL850-1214 MEDITERRANEAN SEA (Jan. 25, 2023) An F/A-18E Super Hornet, attached to Strike Fighter Squadron (VFA) 86, launches from the flight deck of the Nimitz-class aircraft carrier USS George H.W. Bush (CVN 77) during exercise Juniper Oak 2023-2, Jan. 25, 2023. Juniper Oak 23-2 is a bilateral military exercise, led by U.S. Central Command and the Israeli Defense Force, designed to enhance interoperability between the U.S. and Israel militaries. Juniper Oak 23-2 joins the long-standing “Juniper” series that the U.S. and Israel have conducted for more than 20-years. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Nicholas Avis)

図3 F/A-18スーパーホーネット:発艦(その2)

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離艦直前の写真です。

  • 発艦時は向かい風になるように空母を進めたり、カタパルトの力も加えることでようやく発艦することができます。
F/A-18スーパーホーネット:発艦(その3)

230513-N-MJ302-1093 PHILIPPINE SEA (May 13, 2023) An F/A-18E Super Hornet from the “Kestrels” of Strike Fighter Squadron (VFA) 137 launches from the flight deck of the aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68). Nimitz is in the U.S. 7th Fleet conducting routine operations. 7th Fleet is the U.S. Navy’s largest forward-deployed numbered fleet, and routinely interacts and operates with allies and partners in preserving a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class David Rowe)

図3 F/A-18スーパーホーネット:発艦(その3)

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下図は、離艦時の写真です。

はかせ
はかせ

動画などを見ると、カタパルトによる派手な動きの後、ふわっと浮くような感じで、その後加速して飛び立っていきます。

F/A-18スーパーホーネット:発艦(その4)

220328-N-YW264-1177 ATLANTIC OCEAN (March 28, 2022) An F/A-18E Super Hornet, attached to the “Tomcatters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 31, launches from the flight deck of the aircraft carrier USS Gerald R. Ford (CVN 78), March 28, 2022. Gerald R. Ford is underway in the Atlantic Ocean conducting flight deck certification and air wing carrier qualification as part of the ship?s tailored basic phase prior to operational deployment. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Zachary Melvin)

図3 F/A-18スーパーホーネット:発艦(その4)

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空母への着艦

空母への着艦を見ていきます。

空母は島の様に大きいですが、空母の飛行甲板は艦載機を発・着艦や補給整備をするには十分広いとはいえないようです。

着艦するパイロットには空母がどんな風に見えるのか、広い海の上にようやく見つけた空母、近づいてもやはり小さいようです。

下図の左側に見えるは、F/A-18スーパーホーネットです。

  • 空母は、Abraham Lincoln(CVN 72)です。
F/A-18スーパーホーネット:空母(その1)

220807-N-UJ411-1446 PACIFIC OCEAN (Aug. 7, 2022) An F/A-18E Super Hornet, assigned to the “Vigilantes” of Strike Fighter Squadron (VFA) 151, flies by the Nimitz-class aircraft carrier Abraham Lincoln (CVN 72) during an air power demonstration. Abraham Lincoln Carrier Strike Group is underway conducting routine operations in the U.S. 3rd Fleet. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Taylor Crenshaw)

図4 F/A-18スーパーホーネット:空母(その1)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

空母とF/A-18スーパーホーネットの写真をもう1枚。

F/A-18スーパーホーネット:空母(その2)

220411-N-DF558-1985 SEA OF JAPAN (April 12, 2022) An F/A-18E Super Hornet, assigned to the “Vigilantes” of Strike Fighter Squadron (VFA) 151, launches from the flight deck of the Nimitz-class aircraft carrier USS Abraham Lincoln during a U.S.-Japan bilateral exercise. During bilateral exercises between Abraham Lincoln Carrier Strike Group and Japan Maritime Self-Defense Force, the two navies strengthen all-domain awareness and maneuvers across a distributed maritime environment. Bilateral operations like this one reassure our allies and partners of the U.S. commitment to maintaining a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Aleksandr Freutel)

図4 F/A-18スーパーホーネット:空母(その2)

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それでは、いよいよ着艦です。

下図は、F/A-18スーパーホーネットの着艦時の写真です。

  • 空母への着艦は、着陸するというより、機体後部のアレスティングフックを、空母甲板上のアレスティングワイヤー(複数本ある)に引っ掛けて止めるイメージです。
  • アレスティングワイヤーは、甲板面から浮かしている様子が確認できます。
F/A-18スーパーホーネット:着艦(その1)

230403-N-MH015-1072 PACIFIC OCEAN (April 3, 2023) An F/A-18E Super Hornet from the “Kestrels” of Strike Fighter Squadron (VFA) 137 makes an arrested landing on the flight deck of the aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68). Nimitz is in U.S. 7th Fleet conducting routine operations. 7th Fleet is the U.S. Navy’s largest forward-deployed numbered fleet, and routinely interacts and operates with allies and partners in preserving a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Joseph Calabrese)

図5 F/A-18スーパーホーネット:着艦(その1)

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下図は、アレスティングワイヤーで急制動をかけている写真です。

  • 前脚が浮いています。
F/A-18スーパーホーネット:着艦(その2)

230109-N-DU622-1353 PHILIPPINE SEA (Jan. 9, 2023) An F/A-18E Super Hornet from the “Blue Diamonds” of Strike Fighter Squadron (VFA) 146 makes an arrested landing aboard the aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68). Nimitz is in 7th fleet conducting routine operations. 7th Fleet is the U.S. Navy’s largest forward-deployed numbered fleet, and routinely interacts and operates with Allies and partners in preserving a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Justin McTaggart)

図5 F/A-18スーパーホーネット:着艦(その2)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

機体が停止したところです。

  • アレスティングフックにアレスティングワイヤーが引っ掛かり、全脚はまだ浮いている状態です。
F/A-18スーパーホーネット:着艦(その3)

220607-N-DW158-2144 PACIFIC OCEAN (June 7, 2022) An F/A-18E Super Hornet, attached to the “Dambusters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 195, lands on the flight deck of the U.S. Navy’s only forward-deployed aircraft carrier USS Ronald Reagan (CVN 76). The “Dambusters” earned their nickname on May 1,1951 when the squadron’s Skyraiders destroyed the heavily defended and strategically positioned Hwacheon Dam in North Korea with aerial torpedoes by making precise low-level runs. Ronald Reagan, the flagship of Carrier Strike Group 5, provides a combat-ready force that protects and defends the United States, and supports alliances, partnerships and collective maritime interests in the Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Gray Gibson)

図5 F/A-18スーパーホーネット:着艦(その3)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

主翼が曲がるF/A-18スーパーホーネット

下図は、主翼を曲げた状態のF/A-18スーパーホーネットの写真です。

  • 発艦位置に移動しているところです。
  • F/A-18スーパーホーネットが艦載機である証明でもあります。
  • 狭い艦内や甲板上での移動や格納時には主翼を曲げられる構造になっています。
F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その1)

221213-N-DP708-1416 PACIFIC OCEAN (Dec. 13, 2022) A F/A-18E Super Hornet, assigned to the “Golden Dragons” of Strike Fighter Squadron (VFA) 192, taxis into position to launch on the flight deck of Nimitz-class aircraft carrier USS Carl Vinson (CVN 70) during fixed wing flight operations. Vinson is currently underway conducting routine maritime operations. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Analice Baker)

図6 F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その1)

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下図は、甲板上でメンテナンスをしている写真です。

  • 脚がしっかりと甲板上に固定されていることが確認できます。
F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その2)

221010-N-RN782-1047 ATLANTIC OCEAN (Oct. 10, 2022) Airman Tyler Satterfield, left, from Duarte, Calif., and Aviation Electrician’s Mate Airman Leslie Linares, from Atlantic City, N.J., both assigned to the “Tomcatters” of Strike Fighter Squadron (VFA) 31, perform routine maintenance on an F/A-18E Super Hornet on the flight deck of the first-in-class aircraft carrier USS Gerald R. Ford (CVN 78), Oct. 10, 2022. The Gerald R. Ford Carrier Strike Group (GRFCSG) is deployed in the Atlantic Ocean, conducting training and operations alongside NATO Allies and partners to enhance integration for future operations and demonstrate the U.S. Navy’s commitment to a peaceful, stable and conflict-free Atlantic region. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Brian T. Glunt)

図6 F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その2)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

下図は、空母のエレベーターで甲板上に移動している写真です。

  • 空母はNimitz (CVN 68)です。
F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その3)

220522-N-BI507-1124 PACIFIC OCEAN (May 22, 2022) A Sailor observes two F/A-18E Super Hornets as they go up the elevator from the hangar bay to the flight deck of the Nimitz-class aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68), May 22, 2022. Nimitz is underway in the U.S. 3rd Fleet area of operations. (U.S. Navy Photo by Mass Communication Specialist Seaman Carson Croom)

図6 F/A-18スーパーホーネット:主翼が曲がる(その3)

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空中給油

F/A-18スーパーホーネットの空中給油を見ていきます。

下図は、イタリア空軍のKC-767Aから空中給油を受けるF/A-18スーパーホーネットです。

  • 空中給油は、今でこそ当たり前の様に運用されていますが、米国空軍機の運用を変えたと言われており、隠れた重要技術の1つでもあります。
F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その1)

220127-N-NO874-1031 MEDITERRANEAN SEA (Jan. 27, 2022) An Italian Air Force KC-767A tanker refuels an F/A-18E Super Hornet assigned to the Fighting Checkmates of Strike Fighter Squadron (VFA) 211 and an F/A-18F Super Hornet assigned to the Red Rippers of Strike Fighter Squadron (VFA) 11 during Neptune Strike 2022, Jan. 27, 2022. Neptune Strike 2022 highlights the natural evolution of NATO’s ability to integrate the high-end maritime warfare capabilities of a carrier strike group to support the defense of the Alliance. (U.S. Navy photo)

図7 F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その1)

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下図は、海兵隊のF-35BライトイングIIに空中給油をしているF/A-18スーパーホーネットです。

  • 飛行中の戦闘機のきれいな写真が撮れるようになったのは、空中給油が普及したこともあるようです。
F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その2)

210826-N-NO250-1040 PHILIPPINE SEA (Aug. 26, 2021) Two F-35B Lightning II aircraft from Marine Fighter Attack Squadron (VMFA) 211, embarked aboard the Royal Navy aircraft carrier HMS Queen Elizabeth (R08), and an F/A-18E Super Hornet assigned to Strike Fighter Squadron (VFA) 192, embarked aboard aircraft carrier USS Carl Vinson (CVN 70), conduct mid-air refueling in support of joint interoperability flights between the Carl Vinson Carrier Strike Group (VINCSG) and the U.K. Carrier Strike Group (CSG-21), Aug. 26, 2021. The Carl Vinson Carrier Strike Group is on a scheduled deployment in the U.S. 7th Fleet area of operation to enhance interoperability with allies and partners to serve as a ready-response force in support of a free and open Indo-Pacific region. (U.S. Navy photo)

図7 F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その2)

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空中給油の写真をもう1枚紹介します。

下図は、複座のF/A-18Fスーパーホーネットから、単座のF/A-18Eスーパーホーネットに空中急をしている写真です。

F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その3)

220122-N-NO874-1009 MEDITERRANEAN SEA (Jan. 22, 2022) An F/A-18F Super Hornet, attached to the “Red Rippers” of Strike Fighter Squadron (VFA) 11, refuels an F/A-18E Super Hornet, attached to the “Sunliners” of Strike Fighter Squadron (VFA) 81, Jan. 22, 2022. The Harry S. Truman Carrier Strike Group is on a scheduled deployment in the U.S. 6th Fleet area of operations in support of naval operations to maintain maritime stability and security, and defend U.S., allied and partner interests in Europe and Africa. (U.S. Navy photo courtesy of Strike Fighter Squadron 11)

図7 F/A-18スーパーホーネット:空中給油(その3)

出典:US NAVY(米国海軍)のWebサイト<Home > RESOURCES > Photo Gallery>からの画像

空中給油の詳細は、以下の記事をご参照ください。

F/A-18スーパーホーネットの歴史

F/A-18Gスーパーホーネットの開発について説明します。

なお、F/A-18スーパーホーネット(E-F)のファミリー機に、電子戦機EA-18Gグラウラーがあります。

F/A-18スーパーホーネット以前

F/A-18は、米国空運でYF-16(後のF-16)と一緒に開発を進めていたYF-17がベースとなっています。

YF-17は米国空軍には採用されませんでしたが、米国海軍がこれをベースに開発を進め、F/A-18レガシーホーネットが誕生します。

F/A-18レガシーホーネットには単座と複座とがあり、AとB、CとDの2世代に分かれます。

1995年11月:F/A-18スーパーホーネット(E-F)初飛行

1995年11月、F/A-18スーパーホーネット(E-F)が初飛行に成功しています。

2001年9月:初期運用能力獲得

2001年9月、初期運用能力(IOC:Initial Operational Capability)を獲得しました。

はかせ
はかせ

F/A-18スーパーホーネット(E-F)は、レガシーホーネットより約25%を大型化し、機動性、航続距離、ペイロードが向上し、より強力なエンジンが搭載されています。別物ということです。

2005年4月:ブロックIIスーパーホーネット納入

2005年4月、F/A-18ブロックIIスーパーホーネットが納入されました。

  • 世界初の戦術マルチモードアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダー(アクティブ・フェーズド・アレイ・レーダー)を装備

2008年:電子戦機EA-18G納入

電子戦機EA-18Gグラウラーが、米国海軍の航空機艦隊に加わりました。

  • EA-18Gは、スーパーホーネットファミリー機
  • 戦術的な妨害と電子的保護
  • ターゲティング(目標捕捉)と自己防衛機能
  • 全帯域の空中電子攻撃機能

2010年4月:燃料システムの技術評価

ボーイング社は、米国海軍と協力して、燃料特性の実験室試験と燃料システムの互換性の技術評価を行いました。

2011年10月:オーストラリアに納入完了

  • オーストラリア連邦は24機のスーパーホーネットを運用しています。
  • ボーイング社は、予定より早く納入を完了しました。

2013年8月:アドバンスト・スーパーホーネットのプロトタイプ試験

2013年8月、ボーイング社とノースロップグラマン社は、アドバンスト・スーパーホーネットのプロトタイプによる飛行テストを行いました。

プロトタイプは、適合型燃料タンク、密閉型武器ポッド、および強化機能を備えており、試験結果は2040年までの脅威に対抗できるものでした。

2015年1月:IRST(赤外線捜索および追跡センサーシステム)認可

2014年2月、IRST(赤外線捜索および追跡センサーシステム)のテスト飛行に成功し、2015年1月に、米国海軍はIRSTの初期生産を承認しました。

2018年:スーパーホーネットの予算追加

2018年度予算に、研究開発、ブロックIII機能のテストおよび評価資金を含む、フューチャー・イヤーズ・ディフェンスプログラムの一環として、今後5年間で80機のスーパーホーネットが必要とされました。

その後、米国海軍は、18年度予算にさらに10基のスーパーホーネットを追加しました。

2021年:ブロックIIIスーパーホーネット初号機納入

20210年9月29日の以下の記事で、2021年8月31日に米国海軍にF/A-18スーパーホーネットのブロックIII初号機が納入されたと発表されました。

F/A-18スーパーホーネット(E-F)の諸元

米国空軍のWebサイトの情報から主要諸元を下表に示します。

全長 18.5 m
全高 4.87 m
全幅 13.68 m
エンジン
  • GE製F-414-GE-400
  • ターボファンエンジン
  • 推力:9,977 kg(1基当たり)
  • 推力:19,954 kg(2基)
最大離陸重量 29,932 kg
速度 2,144 km/h (マッハ1.8以上)
高度 15,240 m以上
航続距離

戦闘機として:2,348km

  • AIM-9 2発

巡航:3,054 km

  • AIM-9 2発、480ガロンタンク(1,816L)x3搭載
燃料搭載容量 16,125kg

  • 外部タンク3基+コンフォーマル・フューエル・タンク
武装(例)
  • M16A1/A2 20mmバルカン砲1基を内部に搭載
  • 以下のミサイル等を任務に応じて搭載:AIM-9、AIM7スパロー、AIM-120AMRAAM、ハープーン、ハーム、SLAM、マーベリック・ミサイル、統合破壊兵器(JSOW)、統合直接攻撃弾(JDAM)、データリンク・ポッド、ペイブウェイ・レーザー誘導爆弾、各種汎用爆弾、地雷、ロケット弾等
  • 空軍が保有するあらゆる空対地武器(核及び通常武器)
乗員 E:1名(単座)

F:2名(複座)

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参考リンク

この記事は、主に以下のWebサイトの情報をまとめています。

英文サイトを和訳していることと、私の理解した内容なので正確な情報は、以下の情報をご参照ください。

  • US NAVY(米国海軍)のF/A-18スーパーホーネットの紹介ページ

まとめ

F/A-18スーパーホーネットは、米国空軍のF-15イーグルやF-22とは違い、米国海軍の艦載機です。

F/A-18スーパーホーネットは、いわゆるレガシーホーネットが近代化されてスーパーホーネットになったと思っていたのですが、実態としてはレガシーホーネットとは別物です。

すでに、F/A-18スーパーホーネットのBlockIII初号機が米国海軍に納入され、F/A-18スーパーホーネット・ファミリーの電子戦機EA-18Gグラウアーも運用されています。

ここでは、F/A-18スーパーホーネットについて、米国海軍のWebサイトの情報を主に写真を使い以下の項目で説明しました。

  • 映画トップガン2代目の艦載機F/A-18スーパーホーネットとは
    • F/A-18ホーネット(A-D)
    • F/A-18(E/F)スーパーホーネット
    • F/A-18スーパーホーネットとレガシーホーネットの外見上の違い
    • F/A-18(E/F)スーパーホーネットのブロックII
    • F/A-18(E/F)スーパーホーネットのブロックIII
    • ブルーエンジェルス
    • 米国以外での運用
    • F/A-18スーパーホーネットの主な特徴
      • コンフォーマル・フューエル・タンク(CFT)
      • 次世代型コクピット(レーダー強化と大型の多機能ディスプレイ)
      • ブロック II IRST(赤外線捜索・追尾)
      • 高度なネットワーク・インフラ
      • 新しい機体は9,000時間以上の寿命
  • 写真で見るF/A-18スーパーホーネット
    • 機体形状
    • 空母からの発艦
    • 空母への着艦
    • 主翼が曲がるF/A-18スーパーホーネット
    • 空中給油
  • F/A-18スーパーホーネットの歴史
    • F/A-18スーパーホーネット以前
    • 1995年11月:F/A-18スーパーホーネット(E-F)初飛行
    • 2001年9月:初期運用能力獲得
    • 2005年4月:ブロックIIスーパーホーネット納入
    • 2008年:電子戦機EA-18G納入
    • 2010年4月:燃料システムの技術評価
    • 2011年10月:オーストラリアに納入完了
    • 2013年8月:アドバンスト・スーパーホーネットのプロトタイプ試験
    • 2015年1月:IRST(赤外線捜索および追跡センサーシステム)認可
    • 2018年:スーパーホーネットの予算追加
    • 2021年:ブロックIIIスーパーホーネット初号機納入
  • F/A-18スーパーホーネット(E-F)の諸元
  • 参考リンク
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